2011年5月21日土曜日

歩く・なら「大和三山に見守られし藤原京へ」

歩く・なら大和三山に見守られし藤原京へ」を歩いた。藤原京は、歩く・なら「藤原京から平城京へとつづく古代の幹道・下ツ道」歩く・なら「持統天皇行幸の道」(近鉄大和八木駅~石舞台古墳)歩く・なら「橿原・明日香 明日香・藤原京へと都の歩みをたどる」(橿原コース)で訪れているが、香具山を登るのは本コースが初めてである。山頂から藤原京を見下ろすことができないのが残念であるが、同じ大和三山の畝傍山の眺望が素晴らしい。はからずも藤原京へ遷都した持統天皇が詠った「春過ぎて 夏来にけらし 白妙の 衣ほすてふ 天の香具山」通りの季節になってしまったのが感慨深い。コース後半のおふさ観音ではバラまつりを開催しており、本コースのベストシーズンに歩くことができて大満足である。


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本コースは近鉄畝傍御陵前駅から真東に進み、万葉歌碑 大伴旅人のすぐ南が本薬師寺跡である。歩く・なら「藤原京から平城京へとつづく古代の幹道・下ツ道」歩く・なら「橿原・明日香 明日香・藤原京へと都の歩みをたどる」(橿原コース)では、飛鳥川歌碑から北上するが、本コースはさらに東進し、紀寺跡前を歩いて、法然寺から天岩戸神社を訪れる。天照大神がお隠れになった岩穴を御神体としているので拝謁する価値大である。

ここからコースは北上し、まずは天の香具山を登る。なぜ天がつくかは天から降ってきたからだそうで、とても神聖な山である。150m程度しかない山というよりは丘ではあるが、低い故に頂上への道は真っ直ぐにつけられていて結構急勾配だ。山頂には由緒正しい國常立神社があり、山を北に降りた所が天香山神社である。その北にある池が一面真っ赤なのには驚いた。最初は池が干上がって地面が剥き出しになっているのかと勘違いした程である。

この後進路を西に取り、参道に万葉歌碑 桧隈女王がある哭沢の社(畝尾都多本神社)から、藤原京を歩く。今も発掘調査中であり新発見が楽しみだ。橿原市藤原京資料室からおふさ観音まで西進した後、ゴールのJR畝傍駅まで、古代の幹道・下ツ道を北上するのだが、横大路と交わる八木 札の辻を訪れて、今でも近鉄大阪腺と近鉄橿原線が交わる近鉄大和八木駅にゴールするのがお奨めである。

2011年5月14日土曜日

大和郡山市観光モデルコース「金魚が泳ぐ城下町」

大和郡山市観光モデルコース金魚が泳ぐ城下町」を歩いた。歩く・なら「戦国武将の夢の跡・大和郡山の三城めぐり」の後半とオプションコースをほぼ逆回りするコースであるが、豊臣秀長に端を発する郡山城外堀内の自治を行った箱本が追加された観光コースである。コースの至る所で街の道WALK1道標を見かけたので、本コースは街の道WALK1をベースにしているのだろう。前半の市街地では旧所名跡が多く見所満載であるだけでなく舗道が整備されていてアクセントがあっておもしろいし、後半は金魚田が一面に広がる美しい自然風景を楽しめるので、時間が経つのを忘れてしまった。


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コースのスタートはJR郡山駅で、まずは外堀緑地北門から外堀緑地を歩く。素晴らしく整備された遊歩道で歩く・なら「戦国武将の夢の跡・大和郡山の三城めぐり」の時には是非もう一度歩いてみたいと思った遊歩道だ。前回とは逆向きに歩いたので箱本(はこもと)案内図を見つけた。向きが違うと見える風景も当然違う。外堀緑地を東西に横切る道はスタートのJR郡山駅とゴールの近鉄郡山駅を一直線に繋ぐ道で、その道を少し東に向かい薬園八幡神社を参拝する。

薬園八幡神社を参拝した後は、外堀緑地を再び歩き外堀緑地南門を抜けて、箱本を巡る。しかしマップの精度が悪い上に、洞泉寺源九朗稲荷神社を訪ねた後の旧川本家住宅はまだ一般に開放してないせいか表記が全くなく大いに迷ってしまった。おしゃれな新紺屋町歩道プレートもあるのに残念だ。箱本館「紺屋」の前の道は左車線と右車線が小さな堀で分かれていておもしろい。

趣のある大和郡山市役所を半周して、いよいよ郡山城跡を巡る。桜の季節なら間違いなく本コースのハイライトとなる桜の名所だ。柳澤神社へお参りした後は忘れずに天守台へ登りたい。段差の大きい不揃いの石を少し苦労して登る必要があるのだが、苦労しただけの眺望は楽しめるだろう。今回は風薫る5月も感じることができて大満足だ。郡山城跡の内掘の多くは水を湛えているが、その南には鰻堀池鷺池もあり、水は豊かである。大和郡山市が金魚の名産地になった所以である。

柳澤吉保公座像のある永慶寺と豊臣秀長公のお墓である大納言塚を巡った後、郡山金魚資料館訪れるのだが、そこへ向かう道がマップではかなりいい加減に描かれており、どの道を歩いていいのか全くわからない。街の道WALK1道標のある交差点は特徴的なので、そこを通るのはわかるのだがそこへ向かう道がわからなかったし、そこから金魚田を突っ切っていくようになっているのだが、金魚を育てる人しか歩けないような道しかない。しかし一面金魚田の風景は素晴らしく、薫風の中歩くのはとても楽しかった。

2011年5月7日土曜日

歩く・なら「太安万侶を輩出した多氏の故郷へ」

歩く・なら太安万侶を輩出した多氏の故郷へ」を歩いた。田原本町を歩くのは、歩く・なら「藤原京から平城京へとつづく古代の幹道・下ツ道」歩く・なら「斑鳩から飛鳥へ聖徳太子の往来道・太子道(筋違道)」近鉄黒田駅~近鉄八木西口駅に続いて三度目である。二つの古道がクロスする要衝の地ではなく、逆に神代の時代から栄えた土地だから道路が発達したのが十二分にわかる極めて由緒ある寺社仏閣を巡る素晴らしいコースだ。惜しむらくはコース後半は大和・山の辺探訪物語唐古・鍵ゾーンを歩くのだから、唐古・鍵遺跡まで足を伸ばして近鉄石見駅にゴールしたかった。


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コースの前半は太安万侶を輩出した多氏の故郷を訪ねるため近鉄笠縫駅から寺川西岸を南下するのだが、マップ近鉄笠縫駅が北側に大きく描かれていたのでとまどってしまった。踏み切りを渡ってすぐ左におかげ灯ろうを見つけて事なきを得る。多神社鳥居までの寺川沿いの道は一度歩く・なら「藤原京から平城京へとつづく古代の幹道・下ツ道」で北上していて、こんな所に鳥居があるとは多神社はとてつもなく大きな社なんだと感じたのを思い出した。

かつては多神社の参道だった道を西進すると、田原本町しきのみち道標に筋違道(太子道)の表記を見つけた。歩く・なら「斑鳩から飛鳥へ聖徳太子の往来道・太子道(筋違道)」近鉄黒田駅~近鉄八木西口駅では多神社の境内を歩いただけなので、歩く・なら「斑鳩から飛鳥へ聖徳太子の往来道・太子道(筋違道)」近鉄黒田駅~近鉄八木西口駅は現代の道で歩きやすいコース設定をしているということなのだろう。

多神社参拝の前に小社神社を訪れるのだが本当に小さい社なのには驚いた。多神社境内中央から東進するのだが、次に左折して北上するまでの間に多・観音堂姫皇子命神社念仏寺があり見所満載だ。奈良県立高等養護学校の東を抜けて天神社まで来れば、ほぼスタートの近鉄笠縫駅まで戻ったことになる。

秦楽寺を訪ねた後、近鉄橿原線を東に越えて今度は寺川を北上する。田原本町しきのみち道標には下ツ道・中街道の表記があった。歩く・なら「藤原京から平城京へとつづく古代の幹道・下ツ道」では歩いた記憶がなかったのだが、鏡作坐天照御魂神社を参拝した後の帰り道の方を歩いていた。こちらも見所を考えたコース設定にしているのだろう。

田原本町役場の北からは、大和・山の辺探訪物語唐古・鍵ゾーン遊歩道として整備されていてプレートが埋め込まれている道を歩き、途中新町竹村家がある。遊歩道はまだまだ続くが、本コースは三種の神器の一つである八咫鏡に所縁のある鏡作坐天照御魂神社を参拝して折り返す。田原本聖救主教会礼拝堂は記憶にあった。水仙会館前にもあるがここからは田原本町しきのみち道標が充実している。

國定教科書取次販売所のかかる旧い民家も印象的で記憶が蘇ったが、そこを右折して西進しその次の田原本町しきのみち道標を直進すると突き当たるが、田原本町しきのみち道標通りに右折すると右手に観光ステーション磯城の里があり、ゴールの近鉄田原本駅は目の前だ。

2011年5月5日木曜日

歩く・なら­「太子の里­・斑鳩名所­めぐり」

歩く・なら太子の里­・斑鳩名所­めぐり」を歩いた。斑鳩の里は歩く・なら「斑鳩から飛鳥へ聖徳太子の往来道・太子道(筋違道)」法隆寺前バス停~近鉄黒田駅歩く・なら「世界遺産へとつづく自然と歴史の回廊・矢田丘陵と斑鳩の里」歩く・なら「大和川・竜田川・富雄川と水辺をめぐる、龍田大社~廣瀬神社をつなぐ道」でも訪ねているが、斑鳩だけを巡るコースは初めてだ。法隆寺iセンターを中心に北東方向と南西方向に8の字を描くように歩くのだが、聖徳太子の里はまだまだ見所があるのがよくわかった。訪れるのはやはり「柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺」の秋も深まった紅葉の美しい季節がベストシーズンだろう。


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コーススタートの法隆寺門前バス停へ行くバスはJR法隆寺駅からしか出ていない。近鉄線なら王寺駅からコースゴールの法隆寺前バス停へ行くバスに乗り法隆寺松の馬場を歩くのがおすすめである。歴史街道 斑鳩町は全て法隆寺iセンターを起点終点にして斑鳩町を巡るのに、法隆寺iセンターの隣にある法隆寺前バス停をコースのスタートとゴールにする一周コースにしなかったのは不思議だ。ちなみに王寺駅に帰るバスは国道25号を西へ向かうので、国道を南側に渡って少し東側にあるバス停から乗る必要がある。

法隆寺門前バス停法隆寺南大門の目前であり、新しい奈良自転車道の標識を見つけた。法隆寺観光はコース前半の最後にとっておいて、まずは法隆寺東院伽藍南門を東に向かう。中宮寺を訪ねて悩ましい表情で有名な思惟半跏像を拝むならコースを少し北にはずれる必要がある。歴史街道斑鳩町道標を北に折れ、緑の道標大和路斑鳩から東に向かい、斑鳩町道路標識で再び北に歩くと法起寺の東を通る。

この後奈良自転車道標識通りに行かないのが本コースの特徴で、三井瓦窯跡から斑鳩溜池三井の井戸を経て法輪寺を参拝する。ここから法隆寺まで奈良自転車道を歩くが、奈良西の京斑鳩自転車道案内図の近くのコスモスが法輪寺によく映えるのを思い出した。この道が斑鳩の里の趣を一番感じる本コースのハイライトであり、途中斑鳩神社がある。加えて新しい奈良自転車道標識も見つけた。歩く・なら「世界遺産へとつづく自然と歴史の回廊・矢田丘陵と斑鳩の里」を歩いた時には無かったのでどんどん整備が進んでいるようだ。

法隆寺東大門から法隆寺西大門まで法隆寺境内を歩いた後、十字路が全くない歴史的町並みを残す西里を抜けて、藤ノ木と古墳とそのガイダンス施設で出土品のレプリカ展示だけでなく映像ホールまである斑鳩文化財センターを巡る。斑鳩町役場を過ぎて龍田神社の辺りは奈良街道と当麻街道(近世の道)であり、歴史的風情を感じさせてくれる。ここまでで観光スポットを十分過ぎるほど回っているのだが、鹿塚を訪ねた後、紅葉の季節なら最大のハイライトとなるであろう県立竜田公園を歩く。

河藪橋に出た後竜田川の東岸を歩き、龍田大橋を西に渡って潜ってからは川の西岸を三室山歌碑まで歩く。神岳神社で折り返して木々が生い茂っていて見晴らしはよくない三室山山頂へ登った後、岩瀬橋まで戻って竜田川を渡り吉田寺を目指す。いかるがパークウェイ新たつたみちが完成すればこの道を通ればよいのだが、まだ工事中でコースより一本南の道へ迷い込んでしまった。ポイントは岩瀬橋を渡ってそのまま西進しないことで、橋を渡った後一度北へ左折して一本北の道をしばらく西進すれば白山神社がある。最後に斑鳩町中央体育館の敷地を通り抜けるのがおもしろい。

2011年5月3日火曜日

奈良を歩く ゆきめぐり「石畳の道に石仏を訪ねる 旧柳生街道・滝坂の道コース」

奈良を歩く ゆきめぐり石畳の道に石仏を訪ねる 旧柳生街道・滝坂の道コース」を歩いた。柳生街道は、奈良ウォーキングマップ⑪柳生剣豪ゆかりの地コース奈良ウォーキングマップ其の参 9.滝坂の道・円成寺コースの2回に分けて踏破しているが、これを2回に分けずに一気に歩いてみたかった。ただし柳生からの帰りのバスの本数は少ないばかりか早い時間に終バスとなるのでマップの薦めにもあるように柳生から奈良へ逆コースに歩いたのだが失敗だった。やはり奈良から柳生へ向かう正コースの方が格段に楽しい。特に滝坂の道奈良ウォーキングマップ其の弐 1.健脚春日原生林コースでも歩いていて、能登川の小滝を目と耳で楽しめて最高なのだが、コースの終盤では身体も疲れている上に、下りでは石畳に足を滑らせる心配もあって興ざめになってしまった。十二分に楽しむには時間に余裕を持つために正コースを2回に分けて辿るのが正解だろう。


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柳生バス停をスタートしてまずは前回歩いた奈良を歩く ゆきめぐり「剣豪ゆかりの里「柳生」を歩く」を逆向きにほぼ半分辿る。バス道を十兵衛杉ビューポイント戻った所が東海自然歩道で、すぐ南に東海自然歩道道標がある。道標はとても充実していて本コースはこの道標を辿っていけばよく、マップはとてもラフである。

東海自然歩道旧柳生藩家老屋敷の後八坂神社の参道を通るはずなのだが、マップでは通らずに一本先の道を旧柳生藩陣屋跡へ向かうようになっていた。旧柳生藩陣屋跡のすぐ南に奈良観光案内図 柳生街道があり、東海自然歩道は笠置まで通じているようである。奈良県の東海自然歩道を制覇してJR笠置駅まで歩く覚悟ならば終電はかなり遅くなるので、旧柳生街道を奈良から笠置まで一気に歩くのもおもしろいかもしれない。

ほうそう地蔵から柳生の里に別れを告げいよいよ山道に入る。かえりばさ峠までの道は正コースでも逆コースでも最大の難所でもっともきつい登り坂であるが、峠の前後は落ち葉の絨毯状態で歩いていて楽しかった。特に峠の手前側は針葉樹の落ち葉で埋まっていて広葉樹の落ち葉のように踏み締めてもガサガサした音もしないで実にフカフカした足ざわりでとても気持ちがいい。

山道を降りた所は阪原町でしばらく山里の風景を楽しみ、ここにはおふじの井戸南明寺がある。柳生街道は山道と山里を繰り返して歩くのが特徴で、この後青少年の森(奈良市青少年野外活動センター)を抜けると大柳生の山里である。ここには水木古墳夜支布山口神社を訪れ、東海自然歩道柳生街道橋を渡るとまた山道となり、この山道は少し長くコース中間点の円成寺まで続く。

柳生街道のメインコースはこの円成寺から柳生の里までであり、滝坂の道は春日原生林を散策するので、ここからが本コースで一番の不人気なコースなのだが、実は急な坂はごく一部で奈良県道184号須山西狭川線まではなだらかな山道が続くウォーキングには最適な本コースのハイライトである。この後舗装されている奈良県道184号須山西狭川線を抜けると誓多林町の山里であり、茶畑に五尺地蔵が見えた。

峠の茶屋の先から奈良ウォーキングマップ其の弐 1.健脚春日原生林コースの範疇であり、奈良奥山ドライブウェイを若草山山頂へ少し歩いた次の東海自然歩道道標とその次の春日山石窟仏下の道標首切り地蔵へ向かう。この後がいよいよ滝坂の道で、朝日観音夕日観音寝仏と石畳に石仏を訪ねるのだが、冒頭にも書いた通り実際一度ならずも二度も右足を滑らせてしまい十二分に楽しむことができなかった。

東海自然歩道はその次の東海自然歩道道標を南下するのだが、この道はまだ歩いたことがない。次の新しく敷設された山の辺の道道標から南下する道は何度も歩いているのだが。東海自然歩道16.旧柳生街道(滝坂の道)は白毫寺から柳生の里(旧柳生藩家老屋敷)を歩くのだが、本コースは滝坂の道を下った後真っ直ぐ西進して、破石町バス停へゴールする。