2009年8月8日土曜日

歩く・なら「山の辺の道(天理~桜井)」

歩く・なら山の辺の道(天理~桜井)」を歩いた。歩く・なら「山の辺の道(奈良~天理)」と同様にコースのほとんどが東海自然歩道である。東海自然歩道には22の厳選コースがあるが、奈良県内では山の辺の道と旧柳生街道(滝坂の道)が厳選コースになっている。確かにこの2コースは実際に人気が高く同好者に多く出会えた。柳生街道は山道が基本なので視界はよくないのだが、山の辺の道はその名の通り山の麓に沿っている上、奈良盆地よりは高台を通っているので、広大な奈良盆地を上から眺めながら実に爽快な気分で歩くことができる。


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コースのスタートはJR・近鉄天理駅で、石上神宮までは歩く・なら「山の辺の道(奈良~天理)」を逆に辿ることになる。歩く・なら「山の辺の道(奈良~天理)」を歩いていなくても、JR・近鉄天理駅から天理本通りは見えているし、石上神宮への道先案内板が要所要所にあるので、迷うことはないだろう。

石上神宮からは東海道自然歩道標識を目当てに進んでいけばよい。東海道自然歩道標識だけでも十分なところに、ちょっとでも迷いそうなところには山の辺の道道標が立てられており、地図が要らないくらいだ。

石上神宮からしばらくは山道が続くが、すぐに奈良盆地を見渡せる里に出る。この見晴らしのいい道が基本的には次の聖地である大神神社まで続くのである。実に素晴らしい。この間に芭蕉句碑永久寺跡天理観光農園夜都伎神社波多子塚古墳西山塚古墳五社神社燈籠山古墳人麻呂万葉歌碑長岳寺崇神天皇陵景行天皇陵額田王歌碑桧原神社玄賓庵狭井神社があり、正に見所満載のてんこ盛りである。

この間に東海自然歩道そのままのコース設定ではなくわざわざ寄り道するようになっているのが、ヤマトタケル歌碑である。山の辺の道の楽しみの一つに歌碑が随所に立てられており、わざわざコースから離れて行くのだからヤマトタケル歌碑は特別な歌碑かと思って訪ねてみたが見つけることができなかった。しかしピンポイントではあるが故に、前面に池がありその向こうの山林の隙間から大和三山と二上山を一望できる絶景が見えたのに熱く感動した。この辺りがコースのハイライトである。

大神神社狭井神社では熱心な参拝者に感動した。特に狭井神社の参拝者は山門に入るときも出るときもおじきをしていて、しかもなかなか途切れない。この写真を撮るのにかなりの時間を費やすことになった。この後平等寺から金屋の石仏までは山道だが、その後はもう山の辺ではなく平地に降りてきた感覚になり、東海自然歩道とはこの東海道自然歩道道標で別れを告げる。

その東海道自然歩道道標が立っている道を渡ると、近畿自然歩道道標が立っていた。この後の見所として仏教伝来の地海柘榴市跡大和川の馬井出橋の両岸にあるのだが、その見所の後コースは近道コースと商店街コースに分かれてJR・近鉄桜井駅にゴールする。天理本通りには遠く及ばないが、JR・近鉄桜井駅近くの商店街コースの本町通りはアーケード街になっている。特に近鉄を利用するならJRが南側を近鉄が北側を走っているので駅の北側に着く近道コースが便利で、わざわざ遠回りの商店街コースを選ぶ理由ほどのことはないのだが、商店街コースを行くと近鉄の線路に当たるまで、近畿自然歩道道標が連れてってくれる。

山の辺の道は奈良盆地を見渡せる絶景ポイントも数多いし、日本最古の道だけに歴史ある見所ポイントも数多くあり、正に自然のパノラマと歴史のロマンを満喫できる今まで歩いた中では最高のコースである。