2011年2月26日土曜日

歩く・なら「 やまと天理・伝説の謎解きの道めぐり」

歩く・ならやまと天理・伝説の謎解きの道めぐり」を歩いた。天理市南部の古代幹道の上ツ道から奈良ウォーキングコース屈指の山の辺の道を辿る見所満載のとても贅沢なコースだ。歩く・なら「 卑弥呼はここにいたか?・ 纒向遺跡を歩く」にも書いたが、景行天皇陵の辺りを歩くと最高に楽しい気分にさせてくれる。今回初めて山の辺の道から降りる方向に歩いたのだが、古代に暮らすなら最良の土地だと感じられる素晴らしい眺めを満喫できた。


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スタートは万葉まほろば線のJR長柄駅である。まずは東に向かい大和・山の辺探訪物語道標を南に折れて、2000余年の歴史を誇る大和神社を参拝する。この後車も通れるよう広く舗装された参道を東に歩くのだが、コンクリート舗装された道は白く違和感が無いどころか参道両脇にそびえる大樹の荘厳さが加わり、歴史の重みと神々への畏れ感じてしまった。

参道が終わる大和神社鳥居から古代奈良を縦断していた上ツ道を、ゴールのJR柳本駅から東に伸びるゴール前にも通ることになる卑弥呼の里道標まで南下する間に、矢矧塚古墳大和神社御神幸お休所渟名城入姫神社長岳寺五智堂と名所旧蹟のオンパレードで、退屈しないだろう。

柳本公園となっている黒塚古墳天理市立黒塚古墳展示館は見学しがいがある。万葉まほろば線は電車の本数が1時間に2本しかないので帰りの電車に時間調整のために帰りに立ち寄るのがおすすめである。しかしJR柳本駅から東へ向かう道は、歩く・なら「山の辺の道 天理・桜井 街道がつなぐ古墳と国宝」(桜井コース)歩く・なら「山の辺の道 天理・桜井 街道がつなぐ古墳と国宝」(天理コース)歩く・なら­「奈良盆地­を一望・龍­王山城跡」で3度歩いたのだが、卑弥呼の里探訪は今回初めて気づいた。こんなおしゃれな案内があるとは驚きである。

大和・山の辺探訪物語道標からその次の大和・山の辺探訪物語道標までほんの少しだけ国道169号を北へ歩いた後、東の山の辺の道へ向かい、天理市トレイルセンターを経て長岳寺を参拝する。長岳寺旧地蔵院はなかなかに見ごたえがあるし、往時は大伽藍でもあったので見逃さずに参拝したい。この後東海自然歩道道標を辿って景行天皇陵まで、山の辺の道を南下する。この間にも櫛山古墳大和の集落渋谷向山古墳(景行天皇陵)がある。

景行天皇陵を半周して正面に回ると国道169号であり、国道169号の向かいには名代手打大和まほろばが大にぎわいで、駐車場は満杯の空席待ち状態であった。値段は少し高いがそれを上回る味とボリュームで、方々からお客さんのおいしいと言う声が聞こえるし、実際本当に旨いので大はやりに納得した次第である。

この後国道169号の右側歩道を崇神天皇陵まで北上して帰り道かと思いきや、国道169号を西へ渡った所が大和天神山古墳であり、伊射奈岐神社の裏参道から表参道に抜けて、柳本藩主である織田家菩提寺の専行院を訪れてようやくゴールである。これだけ切れ目なく見所があるコースは珍しい。さすが古代日本の中心地、真に「やまとは国のまほろば」である。

2011年2月19日土曜日

生駒の散歩道「生駒山麓公園コース」

生駒の散歩道生駒山麓公園コース」を歩いた。いずれも近鉄生駒駅をスタートに生駒山麓公園ふれあいセンターをゴールとする3コースが設定されているが、コースCコースBを歩けば、既に歩いた生駒の散歩道「生駒山上コース」と合わせてほとんど歩いたことになる。したがって今回は往きを住宅街を歩くコースAにして、山道中心のコースBを帰りにしたのだが、結構山道が多く迷ったので往き帰りのコースを逆にした方がよかったかもしれない。しかし二つの異なるタイプの散歩道を楽しめて非常によかった。生駒山麓公園はとても広く樹林エリア自然観察路などおもしろそうだし、ふれあいセンターにはレストランも完備しているので、子供連れなら一日中遊べそうだ。


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近鉄生駒駅をスタートしてゆるい坂道を登るとすぐ最初の見所である芸術会館美楽来がある。閑静な住宅街が広がっていて、片側車線だが駅に出るには必須の生活道路の割には車量が少ないし、住宅街の割には自然の雑木林が多く残っていて歩いていてとても楽しい。地形に合わせて道は造られているので西松ヶ丘児童公園の辺りは少し道が畝っているのもアクセントになってよい。

生駒霊園を過ぎて、生駒市立俵口幼稚園からいよいよ山道に入りきつい登りも少しあるが全道コンクリートで舗装されていて歩きやすく、ほどなく生駒山麓公園に到着する。生駒山麓公園はとても広いので、公園内にあるゴールのふれあいセンターまではまだ一登りの距離がある。この後公園内にある野外活動センターを過ぎても登りが続き、公園を出てすぐにある信貴生駒スカイラインから下りに入る。

信貴生駒スカイラインを歩くわけはなく、生駒フィールドミュージアム道標から山道に入るが、これが思いの他本格的な山道で県南部の深い森を歩いている気分となった。生駒山にこんな日差しが入らない深い山道を歩くとは想像していなかっただけに驚きである。しばらく行くと今週月曜日から火曜かけて阪奈道路を封鎖した残雪がある渓流があった。往きはもう春も近いなと思える陽気でジャンバーのボタンをはずしたのを元に戻すほどの違いがある。

ここまで順調に歩いたのだが、次の生駒フィールドミュージアム道標からその次の生駒フィールドミュージアム道標大いに迷ってしまった。マップは道標通りに作成したつもりがコースだけでなく情報も間違っているようだ。この後一本道ではなく多くの山道があるのに、大乗滝寺近くの生駒フィールドミュージアム道標までに生駒フィールドミュージアム道標は1個しかなかった。歩いた軌跡を表示できるIS01が大活躍せざるを得なかった次第だ。

大乗滝寺からは住宅街になり、この後すぐ生駒フィールドミュージアム道標あるがそこからその次の生駒フィールドミュージアム道標は遠く、トンネルだがら見えないけど近鉄奈良線を越えた近鉄生駒駅目前のいこま保育園の前を通る道までない。途中滝寺公園へ向かうとてもいい雰囲気の道があった。なぜ生駒の散歩道に選ばれていないのは不思議に思うくらいである。そういえば矢田丘陵遊歩道(四季彩の森・山の端回廊ゾーン)も加えられていない。本当にきれいに整備されていて生駒の散歩道にはピッタリなのに残念だ。

2011年2月12日土曜日

奈良を歩く ゆきめぐり「奈良の近代建築を訪ねて」

奈良を歩く ゆきめぐり奈良の近代建築を訪ねて」を歩いた。古都奈良の寺社仏閣ではなく、明治から昭和初期にかけて建てられた全9棟を訪ねる。ほとんどが歩いたことがある道なので新鮮さはないのだが、建築物はいろんな所に散らばっているので、奈良公園から一度ならまちまで南下した後また奈良公園を横切ってきたまちまで歩くおもしろいコースとなる。訪れた建築物はビジュアル的に美しいものが多く目を楽しませてくれる。


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コースのスタートは昭和9年建築のJR旧奈良駅舎のあるJR奈良駅にしたい。平城遷都1300年祭に合わせて高架事業が終わり駅もリニューアルされている。この後奈良市のメインストリートである三条通りを歩き、メインストリートの終わりにあるギリシャ式の建物が南都銀行本店で何と大正15年の建築である。

この後昭和5年建築の東向通りにある奈良基督教会を訪ねた後、三条通りをさらに東に歩いた最後に明治23年創業の和風迎賓館である菊水楼がある。そこからならまちの方へ南下し、明治42年創業の日本を代表する老舗ホテルの奈良ホテルを訪ねて、名勝旧大乗院庭園まで南下した後、三条通りの続きである春日大社表参道まで反転する。

春日大社表参道を明治35年奈良県物産陳列所として竣工された奈良国立博物館仏教美術資料研究センターまで歩く。この建物は歩く・なら「奈良公園周辺 奈良の神社仏閣、国宝満載」(新薬師寺コース)で初めて表参道を歩いた時に感動した建物である。ここから鴎外の門を左折してしばらくは西へ戻ることになる。

奈良を歩く ゆきめぐり「奈良公園めぐり~世界遺産奈良の魅力を訪ねて」を歩いた時に、奈良国立博物館本館は博物館入口ではない裏側が素晴らしいことを発見した。こちらは明治27年の完成である。この後地下道を通って国道369号を渡り、奈良県文化会館からNHK奈良放送局の前を西に道をとりきたまちを目指す。

明治42年に奈良女子高等師範学校本館として建設された奈良女子大学記念館奈良を歩く ゆきめぐり「ホッとする古い町並み「きたまち」を訪ねて」などで何回か訪れているが本当に美しい建物だ。なかなか写真に収めるのが難しいが、校門も同じ緑に統一されていて校門越しに眺める景色が素晴らしい。

この後、佐保川法蓮橋を右折して東大寺転害門まで再び東進した後、明治41年に建てられた奈良少年刑務所まで北上する。こちらも奈良を歩く ゆきめぐり「なだらかな北部の丘陵地「平城山」に沿って古社寺、古墳を訪ねる」で訪ねて、なぜ刑務所がこんなきれいなんだと感じたのだが、最初から刑務所として建設されており当時としては当たり前だったのだろう。

この後最寄の般若寺バス停がゴールだが、バス停は少し高台になっていてそこから大仏殿の威容を楽しむことができる。北側の屋根は前日の降った雪でほとんど覆われているのを望遠で狙ったのだが、残念なことにここからは電線が邪魔していい絵にならなかった。ここのバス停は昼間でも1時間に7本も便があるので時間を気にすることは全くないだろう。

2011年2月5日土曜日

生駒の散歩道「生駒山上コース」

生駒の散歩道生駒山上コース」を歩いた。約3.4km徒歩約1時間15分というのは、山頂までの片道分の距離と時間であり、マップに書かれているコースを全部歩いて往復するとほとんど10km4時間コースとなる。特に生駒山の上りの勾配はきつくウォーキングや散歩道の域を超えて完全に登山の感覚である。にもかかわらず結構散歩している風に見える人が多く歩いているし、地元ではなく本格的に山歩きをしているリピーターも多そうだ。繰り返し歩いて慣れれば楽しいのかもしれないが、勾配がきつかったり長い階段が続いていたりして、一度歩けばもういいかなと思うほど厳しいコースである。


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コースのスタートとゴールは近鉄生駒駅で、鳥居前駅から宝山寺駅まで日本最初の営業用ケーブルカーを利用する手もあるが、この間の勾配はそんなでもないので階段の続く宝山寺参道を楽しむ方がいい。帰りも同じ道を歩くのだがそんなに眺めもいいことはないので歩くのに疲れたり飽きたりしたら帰りに利用するのがおすすめである。ケーブルカーは元々宝山寺への参拝のために造られたのが、今では周囲が住宅地となって通勤通学の足になっているのがおもしろい。

参道の途中に鳥居があったし、また境内の入り口にも鳥居があった。参拝する時に全く違和感はなかったのだが、お寺に鳥居があるのは大変めずらしいことのようだ。ここから厳しい生駒山への山登りが始まるので、まずは旅の無事をお祈りするのは至極妥当なのだが、じっくり参拝できるよう帰りにお参りするのがおすすめである。観光生駒聖天通りを過ぎて一つ目の生駒フィールドミュージアム道標はそのまま階段を登り、その次の生駒フィールドミュージアム道標宝山寺鳥居へ真っ直ぐ進まずに左の細い階段を登ることになる。

すぐに梅屋敷駅に着いて、岩谷の滝を訪れるため踏切を渡って少し山道を下るのだが、こちらも帰りに寄るのが正解かもしれない。この後しばらく行くと休憩所が本当にいい所にある。この辺りはケーブルカーの隣を同じ勾配で直線的に登るのでとてもきつく休憩したくなるからだ。といってこの後きつい登りがないわけでなくずっときつい上りがケーブルカー終点の生駒山上駅まで続く。特に最後の長い登りの階段は特筆物である。

スカイランドいこまは冬は閉鎖されているが中を歩くことはできるようだ。本コースはその外周を少しだけ歩いて龍岳院を訪れる。生駒山テレビ・FM送信所の方へ歩きたくなるが、金剛生駒紀泉国定公園生駒地区案内図過ぎて直ぐの鳥居が目印の生駒フィールドミュージアム道標から旧鶴林寺を巡るため山道を下ることになる。ここからが本コースのハイライトで舗装されていない本当の山道が霞ヶ丘駅まで続くのだが、完全な裏道で人と出会うことは全くなかった。

霞ヶ丘駅に併設されている踏切を渡るとすぐ登った時に歩いた生駒フィールドミュージアム道標へと出て後は同じコースをゴールまで辿ることになる。この山道がとてもいいのは本コースで唯一平坦な道が長く続いて楽しく歩けるからなのだが、途中落ち葉に足を取られそうな急な坂道があったり足を踏み外しそうな歩く部分が細い道があるので往きの登りに歩く方が安全である。