2010年8月21日土曜日

奈良を歩く ゆきめぐり「朝の奈良ウォーク 神秘的な朝の奈良公園早回りコース」

奈良を歩く ゆきめぐり朝の奈良ウォーク 神秘的な朝の奈良公園早回りコース」を歩いた。奈良を歩く ゆきめぐり「奈良公園めぐり~世界遺産奈良の魅力を訪ねて」とほとんど同じなのだが、本コースは季節限定ではなく時間限定コースで神秘的な朝の奈良公園を楽しむことになっている。神秘を感じられる程夜明け後すぐの時間に回ることはできなかったが、いつも観光客で溢れている名所旧跡を独り占めできるのは大きな快感であった。


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コースのスタートとゴールは近鉄奈良駅であるが、スタートした時点で陽はかなり上っていた。電車で行って神秘的な朝を楽しむならもう少し日の出が遅い季節を選ばなければならない。興福寺北円堂から興福寺三重塔を抜けて興福寺南円堂へ出たら、当たり前だが熱心な地元の信仰者がちらほらお参りしているばかりである。参拝している人がいない南円堂を撮影できることにまず感激してしまった。しかし興福寺五重塔東金堂は逆光になってしまうのが残念だ。

春日大社表参道も歩いている人はほとんどいない。この後コースに紹介されている「ちょっと寄り道」するため、名勝奈良公園から奈良公園料理旅館を抜けて行ったら人っ子一人いなかった。人がいないと実に雰囲気がよく感激である。残念ながら「ちょっと寄り道」の目的地である浮見堂ではベテランのカップルがおしゃべりをしており、無人の浮見堂の撮影はできなかった。

この後円窓亭を抜けて春日大社表参道に戻り、春日大社神苑万葉植物園を過ぎると多くの観光客とすれ違う。春日大社の朝は早いのでお楽しみはもう終わったかと思ったが、無人の南大門を撮影できたし、若草山では多くの鹿が寝そべっているのを目の当たりすることができた。そして手向山八幡宮東大寺法華堂だけでなく、東大寺二月堂まで無人撮影に成功した。さらに感動的だったのは本コースのハイライトである東大寺裏参道を独り占めできてしまった。大感激である。

これは無人の東大寺大仏殿をカメラに収めることができると期待して行ったら、東大寺の朝も早く境内は既に多くの観光客が訪れており、奈良公園のメインストリートである東大寺南大門はほとんどいつものにぎわいである。本コースは逆向きに回る方がいいのかもしれない。この後奈良国立博物館新館の前を通り奈良国立博物館本館の裏を抜けて、奈良市のメインストリートである国道369号線から近鉄奈良駅へゴールする。

2010年8月14日土曜日

奈良を歩く ゆきめぐり「茶畑が広がる山里「田原」を訪ねる」

奈良を歩く ゆきめぐり茶畑が広がる山里「田原」を訪ねる」を歩いた。奈良ウォーキングマップ其の弐 3.麗しの茶畑田原コースで存分に緑鮮やかな美しい茶畑を楽しんだ身としては、先週歩いた奈良ウォーキングマップ其の参 7.山里めぐり 正暦寺・田原コースでは田原の里に辿り着くだけで茶畑だけを楽しむには物足りない。本コースは稲穂が頭を垂れ始めた稲田の緑と茶畑の緑のコントラストが素晴らしく目を潤してくれたし、その田園風景の中をのんびりと歩けば癒されること間違いない。


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コースのスタートはバス停田原大野で、バスを降りるとすぐ十輪寺がある。そのままバス道を行くと、喫茶軽食グリーンとんねるに、今回は確認できなかったが、河瀬直美監督が第60回カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞した「殯の森」の舞台となったグループホームの案内があった。この後すぐ山里の田舎道へと入っていくが、最初の目的地の今井堂天満神社は本コースから少し坂道を登った所にあり、奉納されている絵馬も印象的だが社務所もとても雰囲気のある佇まいである。

最初に茶畑に巡り合えるのは田原東雲共同製茶工場で、工場の裏山には素晴らしい茶畑が広がる。この後次の目的地の北浦定政顕彰碑と次の次の目的地の光仁天皇陵を巡って一旦来た道へ引き返し白砂川を渡った所に道標があった。同様の道標が次の交差点にもあったが、本コースで見かけたのはそれだけで、当然太安万侶墓・須山町へ進路をとる。

川音を楽しみながらのんびりと行くと、次の茶畑の中に太安萬侶墓道標がある。ここから茶畑の中の急坂を登っていくと次の目的地の太安萬侶墓がある本コースのハイライトだ。半端じゃない坂で登るのに苦労するがその苦労は登った斜面を見下ろした途端に報われる。目の前の登ってきた茶畑でなく川の向こうにも素晴らしい茶畑が連なる茶畑の絶景を満喫できるだろう。

この後広い道となる所を南に左折してのんびり歩き、さらに奈良市消防団田原分団和田班ポンプ庫で左折してバス通りに出て、のんびり山里を歩くのはここで終わりとなる。バス通りを渡った所には田原公民館があり、バス道にある茗荷郵便局を通り過ぎた後、次の目的地の松本邸を訪れるため本コースでは唯一バス道の南側をほんの少しだけ歩きすぐバス道へと戻る。戻った所はバス停茗荷で、バス道の北側には田原ブルーベリー園が広がる。

この後バス通りにある北側の舗道を奈良市内の方へ西進すると、次の目的地の田原ふる里ほっとステーションが北側に、さらに進むと南側のバス停矢田原口には緑の道標「大和路田原」があった。そこには歴史街道ルートマップがあり、緑の道標は結構数多くあることがわかる。この後も歩を進めて行くと田原春日野町茶畑春日宮天皇陵東田園風景が広がり、ゴールのバス停田原御陵前を過ぎてすぐ最後の目的地の春日宮天皇陵となる。参道は山を切り崩して左右両方の壁を石垣となっていてとてもユニークな道でおもしろい。

バスの本数が少ないので、ゴールのバス停田原御陵前まで車で行って、そこからスタートのバス停田原大野までバスに乗れば、ウォーキング中に時間を気にすることもないが、距離的にも大したことはないので、本コースにゴールした後ゴールが同じである奈良ウォーキングマップ其の参 7.山里めぐり 正暦寺・田原コースを逆向きに辿り、奈良ウォーキングマップ其の参 7.山里めぐり 正暦寺・田原コースのスタートの山村町バス停にゴールするのがおもしろい。山村町バス停からならバスの便数も多く遅い時間まで便があるのであまり時間を気にせずにウォーキングを楽しむことができるだろう。

2010年8月11日水曜日

歩く・なら「ぬるべの郷「曽爾」爽快トレッキング・絶景の山里に伝説をめぐる」

歩く・ならぬるべの郷「曽爾」爽快トレッキング・絶景の山里に伝説をめぐる」を歩いた。曽爾村を歩くのは、歩く・なら「伊勢本街道の難所越え・峠を越えて温泉にひたる」以来である。この時は純粋に旧道の急な峠を越えていく苦しい旅であったが、本コースは大自然の造詣を味わいながらトレッキングを満喫することができる。今回は約17kmのコースを一日でせわしなく歩いたが、雄大な自然を存分に楽しむなら、コース紹介にも書かれているように、二日に分ける方がいいだろう。曾爾高原は緑鮮やかで最高であったのだが、一面すすき野原となる秋がベストシーズンらしい。


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コースのスタートは曽爾長野バス停(奈良交通)か、長野バス停(三重交通)であるが、帰りの最終バスの時間が早いので時間を気にせずにすむよう、ゴールの太良路バス停(三重交通)にもほど近いコース中間点の葛バス停(三重交通)までマイカーで行き、そこから長野バス停(三重交通)までバスを利用した。曽爾郵便局の向かいに駐車スペースがあることはGoogle マップのストリートビューで確認した。こういう所はストリートビューの大変便利な所である。

バスを降りた所に、青蓮寺川を眺めるための高台があった。なかなかに風光明媚な滑り出しである。屏風岩道標から山の方へ登って行くと、曽爾村道標があったのだが、ここで30分も迷ってしまった。行くつもりのなかった曽爾長野バス停(奈良交通)まで戻ったのだがマップに示されているこのバス亭の位置も悪く、周辺道路を歩き回ってようやく本コースの道がわかった。曽爾村道標ある交差点はよく見ると五叉路になっており、登ってきた道を鋭角に左折するのだった。曽爾村道標には行先を表示していない写真に写っている左側の道から登って来て右側の道に行くことになる。

こちらの方が近道で、すぐに次の目的地の不退寺に着き、この後元の大きな車道に出た後、屏風岩道標から山登りの狭い道に入る。次の曽爾村道標から先程の道標通りの道と合流し、その次の曽爾村道標でも屏風岩公苑へ道を取る。そしてその次の曽爾村道標までくれば苦しい登りは一旦終わり、その次の次の曽爾村道標のどちらとも済浄坊の滝へ道を取るのだが、この間の杉木立に覆われて昼なお暗い下り坂が第1のハイライトで、爽快なトレッキングを満喫できる。屏風岩を望めるのはほんとにピンポイントで、それ以外は涼しい林間道が続くので軽快にウォーキングを楽しむことができる。

下り坂が終わった後、少しきつい登りが終わった所に多輪峰の森があった。なかなか眺望がよさそうなので立ち寄りたいのだが、時間がないので屏風岩公苑同様あきらめた。そして次の曽爾村道標から東海自然歩道に合流し、第2のハイライトである済浄坊渓谷へと降りていく。赤目四十八滝のようなこんな滝あんな滝こんな滝あんな滝が目と耳を楽しませてくれる。ご覧の通り段差の激しく鉄製の階段や勾配のある橋が設けられており、特に雨が降っているときは足を滑らさないよう慎重に足を運ばなければならない。そして清涼感溢れる渓谷沿いの道は東海自然歩道道標で終わる。

これまで全ての曽爾村道標マップに掲載されていたが、この道標は掲載されておらず、東海自然歩道道標&曽爾村道標と勘違いして少し迷ってしまった。どちらの道標もサンビレッジ曽爾に道を取ればよい。その途中にある長走りの滝は草が激しく覆っているためその雄姿を拝むことはできなかった。この後の曽爾村道標とその次の曽爾村道標へはサンビレッジ曽爾道標を経由、すなわちサンビレッジ曽爾の敷地内をショートカットしていくことになる。そして次の曽爾村道標もその次の曽爾村道標もその次の次の曽爾村道標奥香落温泉の敷地内に設置されていた。

この後の曽爾村道標からはまた登りとなり、東海自然歩道らしい舗装されていない山道を行く。山道を抜けた東海自然歩道道標で、付近の深緑の山とは明らかに違う新緑の鮮やかな斜面が遠くに見えた。ここからも自然道らしい細い畦道のような道が曽爾村道標まで続き、車道に出た東海自然歩道道標で、緑鮮やかな山肌はひょっとしてあれが曾爾高原?あんな遠い所まで歩くのだろうかという思いが頭をよぎる。この後の曽爾村道標の後、鎧岳の威容に一番近づき、曽爾村道標東海自然歩道道標&曽爾村道標東海自然歩道道標と山を下っていくと、バス道の東海自然歩道道標&曽爾村道標へと出る。ここからコース中間点の葛バス停(三重交通)はすぐそこである。要所要所にある「漆部の郷曽爾へ」案内図はわかりやすくてとてもよい。

曽爾村(東海自然歩道)案内図から、かずらはしを渡った所が蛍公園で、西行法師句碑がある。ここから眺める鎧岳もなかなか雄々しい。そして曽爾村(東海自然歩道)案内図通りに歩を進めたのが間違いで、本コースは一旦東海自然歩道からはずれて北に向かう。しかし突き当たった道に、東海自然歩道道標が、その後も東海自然歩道道標東海自然歩道道標と続いていた。かずらはしができてから道を変えたのかも知れない。ここから曾爾高原まで長くつらい登りが続く。

この後東海自然歩道道標&曽爾村道標では、広い車道ではなく近道の田舎道を行く。東海自然歩道案内図&曽爾村道標で広い車道に戻り、曽爾高原ファームガーデンへ向かう。残念ながら水曜日はお休みだった。すぐそこに曽爾高原温泉お亀の湯案内があるが、こちらは本コースから少し離れた広い車道からは少し奥に入った所にある。この後東海自然歩道道標からきつい登りの山道に入った所で、とうとう雨が降ってきた。台風4号が日本海を東に進む中、明日よりは天気がいいはずなので強行して来たのだから仕方ない。

この後曽爾村道標からまた広い車道の東海自然歩道道標へと出て、すぐ国立曽爾青少年自然の家道標からまたきつい登りの山道だ。車道よりも断然近道なのでこれまた仕方ない。再び曽爾村道標車道へ出るが、ここで東海自然歩道と別れて、曽爾村道標から、曾爾高原を目指す。そして曽爾村道標からは舗装もされていない雨が降ると道が川になる本当の山道となる。登りはいいとしても下りもこんな山道だと大変だと思ったが未舗装の本当の山道はここだけであり、駐車場を抜けて行くとつらい登りも終わり、絶景があった。

曾爾高原は本当に素晴らしい。本コース最大のハイライトである。毎春山焼きをするからこその新緑の美しさだろうが、実に鮮やかなライトグリーンである。その鮮やかな緑は広大でカメラに収めることができない。パノラマ写真なら収まるのだろうがこの感動は目に焼き付けるしかないだろう。なぜかあんなに降っていた雨も上がって雲の切れ間から日差しもこぼれている。こんなに素晴らしいとは遠望している時には想像もつかなかったので大感激だ。ここからお亀池を巡った先の曽爾村道標で東海自然歩道に出て帰り道となる。

曾爾高原を降りた所に東海自然歩道道標&曽爾高原案内図国立曽爾青少年自然の家がある。ここで少し迷っているとまた通り雨が降ってきた。実にいいタイミングである。日頃の行いがいいからだろう。感を頼りに国立曽爾青少年自然の家道標から第1駐車場のほうへ行くと、東海自然歩道道標があった。本コースはここでも少し東海道自然歩道からはずれているようだ。車も通れるようなコンクリート舗装の坂道を降りて行くと、曽爾村道標から東海自然歩道道標&国立曽爾青少年自然の家道標で広い車道に出る。その車道を渡ると行きにも通った曽爾村道標となり、曽爾高原ファームガーデンまで同じ道を辿り、そこからは車で曾爾高原を目指すなら通る車道をゴールの太良路バス停(三重交通)まで下る。

コース前半に比べたらコース後半の見所は曾爾高原しかないと言っていいぐらい、前半のトレッキングは楽しいし、曾爾高原一番の絶景は夕日に輝くすすき野原らしく日没後のウォーキングはあまり薦められないので、コース中間点の葛バス停(三重交通)までマイカーで行き、そこから長野バス停(三重交通)までバスに乗り前半のトレッキングをのんびり楽しんだ後、曾爾高原へは車で行って日没まですすき野原を楽しむのがお奨めかなと思う。しかし曾爾高原を遠目に見ながらこの暑い季節に長い時間をかけて自分の足で登った後に見る緑の絶景だからこそ感動を味わえたのも間違いない。

2010年8月7日土曜日

奈良ウォーキングマップ其の参 7.山里めぐり 正暦寺・田原コース

奈良ウォーキングマップ其の参 7.山里めぐり 正暦寺・田原コースを歩いた。斑鳩の中宮寺、佐保路の法華寺と共に大和尼寺三門跡の一つで、華道「山村御流」の家元でもあるため山村御殿の異名を持つ円照寺奈良ウォーキングマップ⑤のどか田園帯解コースで訪れたし、河瀬直美監督が第60回カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞した「殯の森」のロケ地として有名になった田原は奈良ウォーキングマップ其の弐 3.麗しの茶畑田原コースで訪れたのだが、その両者を結び途中日本清酒発祥の地である正暦寺を訪れるとてもユニークなコースである。コースのほとんどが山の中の登りとなるがきつい急斜面はほとんどなく、木立ちに囲まれた昼なお暗い山道は真夏でも涼しさを感じられるほどで、森林浴を楽しみながら快適に歩くことができる。


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コースのスタートは山村町バス停であり、終点が山村町となる山村町行きのバスはまずまずの本数がJR奈良駅から出ており、もちろんそのバスは近鉄奈良駅を経由するので行きのバスについては問題ないだろう。しかしマップに描かれている山村町バス停の位置が間違っているので、コース最初の道がどこかわからずに思いっきり間違ってしまった。バス道は南北に走っているが山村町バス停はその南北の道を最後右折して東西に走る道にある。マップには南北に走る道にバス停があるので、円照寺バス停と間違っているのかと考え、円照寺バス停から円照寺参詣道を歩いていったが、どう見ても円照寺を東に抜けていく道はない。

そこで、歩く・なら「山の辺の道(奈良~天理)」で歩いたように、大師堂から竜王池へ抜けてようやく、コースは最初の目的地の円照寺の南の道に設定されていると気づいた。仕方なくコースを探しながらもう一度山村町バス停に戻った。歩く・なら「山の辺の道(奈良~天理)」で円照寺参詣道は最高と書いたこともあり、もう一度歩きたかったのではあったのだが、この季節は蝉の声がうるさく静謐な参詣道の面影はない。

気分を取り直して、コーススタートの山村町バス停を降りたらバスの進行方向の逆の東へ向かうと、バスが曲がった交差点に奈良奥山ハイキングコース道標があるので、最初の目的地の円照寺ではなく5番目の目的地である正暦寺へ道を取る。御霊神社の南を抜けて行くとかなり大きい竜王池が見えたら、その北西の角の北側の鳥居の道を行くと最初の目的地の円照寺があるが、参拝はできないしかなり遠いので、参詣道を歩く奈良ウォーキングマップ⑤のどか田園帯解コース歩く・なら「山の辺の道(奈良~天理)」で訪れる方がいいだろう。

五つ塚古墳群が見えたら、次の目的地の霊元天皇皇女墓と次の次の後水尾天皇皇女墓はすぐそこである。いつもの宮内庁管理を示す案内板に円照寺宮墓とあったのは、初代門跡が後水尾天皇皇女で二代目が霊元天皇皇女であるためだと知ったのはこのブログを書いている時である。この知識があれば目的地がどこなのか迷わなかったのだが。墓石には霊元天皇皇女ではなく二代門跡の字が刻まれていたように思う。円照寺宮墓から帰る坂道から眺める五つ塚古墳群はなかなか見事であった。

次の奈良奥山ハイキングコース道標からいよいよ山道となるが、まだまだ車が入れるようにコンクリート舗装されている。正暦寺の手前数百mは車の通れない完全な山道であるが、登りは大したことはない。しかし奈良奥山ハイキングコース道標へ出る前の道は足を滑らさないか細心の注意を要する少し険しい下りがあるので気をつけて欲しい。

奈良奥山ハイキングコース道標で車道に出るが、この車道に出る位置がマップでは間違っているのでかなり迷ってしまった。とにかく正暦寺本堂をお参りしようと車道を北へ歩いたら、すぐに奈良市五聖地めぐり地図があった。ここから菩提仙川を渡ると車道が続いているので、この車道を行けばよい。マップでは一度南に下るように書かれているので実に紛らわしい。奈良市五聖地めぐり地図から日本清酒発祥之地石碑は近いのだが、正暦寺本堂まではかなりの距離があるだけでなく、何十段もある階段も登らなければならないのでこちらを参拝するのはかなり根性がいる。

ここまで行く所行く所迷ってかなり気分を害していたのが、菩提山国有林分収育林契約分収林から菩提山国有林の約1kmの道で機嫌は直ってしまった。車道の両側は杉林で昼なお暗くおまけに川に沿って上って行くため真夏なのに涼しく感じる。このコースを設定した真髄はここにある正に本コースのハイライトであった。この後田原に降りて行くのかと思っていたが、最初に見えた田原春日野町茶畑の方に左折して北上してさらに道の両側が田原春日野町茶畑となっている道も上りで、最後の最後にゴールの田原御陵前バス停の手前残り数百mだけがバス道に降りて行く下りだった。

田原御陵前バス停のすぐ隣に春日宮天皇田原西陵がある。帰りのバスの本数は極端に少ないので、道を間違えたために、本コースのハイライトであった菩提山国有林をのんびりとは歩けず、目標物もないので今どこを歩いているかわからずせかせかと時間を気にして歩かなければならなかったのが残念だ。時間を気にせず歩くにはコースを逆向きに辿る方がいいのだろうが、ほとんど下りになってしまうのでコースのおもしろさは半減するだろう。